「におい」がもたらすにんにくパワー
にんにくというと独特のにおいが特徴ですが、実はそのにおいこそが重要な成分なんです。
にんにくを包丁で切ったり、おろし金ですりおろしたりすると、におい成分「アリシン」が発生します。
これが反応・変化することによって、100種類以上の多種多様な成分が生まれるのです。
また、アリシンは、糖からエネルギーをつくるのに欠かせないビタミンB1と結合して「アリチアミン」という物質を形成し、この結びつきによって効率よく体内に吸収されます。
にんにくがもたらす元気とスタミナは、アリシンのにおいがあってこそなのです。
冷えている体をにんにくで温める
にんにくが体に良いことは古くから知られていました。
中国では野菜を「熱野菜」「温野菜」「冷野菜」の3種類に分けており、にんにくなどのネギ属野菜は温野菜に属します。
温野菜と冷野菜について、日本では煮ているか、いないかの違いで分けていますが、中国では、食べたあとの体の反応を重視して分類しており、極めて適切であると感心させられます。
事実、ネギ属野菜は生で食べても温野菜としての作用があります。
その中でもにんにくは、熱生産を促す硫黄化合物を最も多く含むことから、特に強力な温野菜といえます。